クロスステッチの準備編で必要な道具をそろえたら、さっそく実践してみましょう。初心者さんでも挑戦しやすいクロスステッチは、図案どおりに目の数をしっかり数えて刺していけば大丈夫です。
ここでは、クロスステッチのやり方を説明していきます。
図案について

まずは図案の見方についてご紹介します。
通常クロスステッチの図案は刺繍糸の色、必要な糸束数、そして図案上であらわされるその色のシンボルマークなどが説明されているページと、図案本体とがあります。
図案の見方
こちらが糸に関して説明されているページ。糸はDMCメーカーの何番の糸か、また何本取りで刺すのか、さらにはクロスステッチかハーフステッチでさすかなどの説明書きがされています。
・Symbolは図案上でどの色を使うのかを示すためのマークです。
・Strandsは何本取りで指すのかを表しています。1 Strandは「1本取り」、2 Strandは「2本取り」
・Full or Halfはフルステッチかハーフステッチのどちらで刺すかを表しています。
・Skein Estは必要な糸の束数の概算です。

図案はこのように書かれています。

例えばひし形をふたつ並べたような記号(◆◆)、上の説明書では上から3番目に記されており、糸番号はDMC169となっています。つまり「◆◆はDMC169の刺繍糸を2本取りで刺す」、ということになります。
このように、図案には記号で刺す色が指示されているので、マス目をしっかり数えて刺していきます。
糸の準備

刺繍糸は図案の指示通りに準備をしていると思いますが、特に指示がない場合は基本的には25番刺繍糸をメインに使用します。
25番刺繍糸は、細い6本の糸がより合わさって1本の刺繍糸となっており、1束の長さは約8mです。
実際に使用する場合は布のカウント数によって糸を抜き取り、指定の本数にして使います。

使用する長さに切ったら、だいたい半分のところを指で押さえ、細い糸を一本一本抜き取って行きます。使う長さは、あまり長すぎると絡まりやすいので、50cmくらいが刺しやすいですよ。
・2本取りの場合は2本抜き取る。
・3本取りの場合は3本抜き取る。

3本取りの場合は3本を抜き取り、1本にまとめます。

これで糸がふんわりと束になるため、布に刺したときに糸がふっくらとします。このひと手間をするかしないかでも仕上がりに違いが出ます。
カウントごとの25番糸本数の目安
なお、布のカウント数によって何本取りかが違ってきますので、参考までに表にまとめてみました。
| カウント数 | 25番刺繍糸本数 |
| 6カウント | 6~8本取り |
| 9カウント | 5~6本取り |
| 11カウント | 3~4本取り |
| 14カウント | 2~3本取り |
| 16カウント | 2本取り |
| 18カウント | 1~2本取り |
| 20カウント | 1~2本取り |
| 25カウント | 1本取り |
キットや図案によっては11カウントで3本取り、14カウントで2本取りなどと指示があったり、実際に布に刺してみたらぎゅうぎゅうで刺しにくい場合などは減らすなど、その時その時で何本取りが良いのかが変わってきます。
あくまで目安として参考にしてください。
基本的な刺し方

ここでは基本的な刺し方をご紹介します。針の進め方はいろいろあるので、絶対ということはないのですが、基本的なことを紹介していきます。
横方向へ連続で刺すやり方
1. 布の裏から針を刺し、2~3cmくらい糸を残します。

2. 今回は右方向へ横向きに刺していくので、刺したところから斜め上に針を入れ、/と刺していきます。

3. 裏の残してある糸が抜けないように気をつけながら、糸をまたぐようにして再度針を刺す。


4. クロスステッチでは玉止めをせずに刺した糸にくぐらせるようにして糸を止めていくので、糸をかぶせるようにして糸を固定していきます。だいたい3~4目くらい刺したら、余った糸は切って大丈夫です。


5. 必要なマスまで刺したら、折り返します。今度は行きの糸と交差するように刺していきますが、すでに刺してある糸を割って針を刺すことのないように注意。

6. 刺し始めの場所まですべてをクロスにしたら、最後に糸止めをします。糸止めは裏側の刺した糸の間にくぐらせて終了です。

7. 完成。

横方向に1目ずつ刺すやり方
1. この場合は左下から右上に入れる、次に左上から右下に入れて×を作る。刺す順番は

2. 1を繰り返して××に刺していく。

このように一目一目刺したほうが、厚みがあってふっくらとした仕上がりになると思います。
縦方向へ連続で刺すやり方
1. 横方向の時と同様に、後ろに残した糸をまたぐようにして縦方向に刺していく。

2. 2列目を指す場合も同じように縦に刺していく。

3. 裏側で針を糸にくぐらせて糸留めをする。

4. 完成。

クロスステッチのコツ
1. クロスステッチに使われる25番刺繍糸は細い糸6本を縒って1本になっているので、その細い糸を1本ずつ引き抜き、必要な分を束ねて使います。それにより、布に刺したときにふっくらと仕上げることができます。
2. ×と刺したとき、必ず上にくる糸の向きは統一しましょう。例えば、/と刺しはじめ、\と刺す場合、上側にくる糸は作品を通してすべて\の向きで統一します。それにより、目が均一に並びとてもきれいに仕上がります。
3. 糸を引く際、糸を引く力は均等にします。強く引きすぎると布がひきつり、弱く引くと糸がたわんで×がきれいに揃わなくなるため、糸を引く力は均等にするよう注意しましょう。
4. 刺しているうちに糸がねじれて糸がきれいに揃わなくなるため、糸のねじれを直しながら刺すように気をつけるましょう。針を垂らして、自然にくるくる回転しなくなるまでおくとまっすぐに直るので、糸のねじれを直しながら刺すと目がきれいに揃います。
5. 目の角に針を通すとき、他の糸を割ってしまわないように注意しましょう。刺繍糸は何本かをまとめて刺しているため、目の角の糸を通す箇所がいっぱいになって針が通しにくくなり、糸を割ってしまうことがあります。×が均一に揃わなくなってしまうので、糸を割らないように気をつけましょう。
イギリス式?フランス式?
ちなみに、クロスステッチでは×を作るときに上側にくる方向をすべて統一するとよいとしていますが、実はイギリス式とフランス式とがあるのだそうです。

1のように/が上にくるのがイギリス式で、2のように\が上にくるのがフランス式といわれています。ウェブ上で見る限り、日本人は\が上にくるフランス式の方が多いように思います。
なぜそう呼ばれているのかを調べてみましたが、理由はわかりませんでした。「文化の違い」なのですかね?
とりあえず、どちらを選んでも何かしら違いがあるわけでもなく、自分で刺してみて刺しやすいほうで統一するとよいでしょう。
初心者さんにもおすすめ!クロスステッチを楽しもう!

以上のように、クロスステッチはフランス刺繍のようにさまざまなステッチを覚える必要もなく、図案を見ながらマス目を数えてひたすら×を繰り返していくだけなので、クロスステッチは未経験、手先が不器用なので手芸が苦手という人でも手軽にはじめることができます。
図案も伝統的なものから、カジュアルなイラストのようなもの、写真から起こした図案などと豊富で、きっと好みに合った刺したいものが見つかるはずです。ほんの小さな作品でも、完成したものを見るととても嬉しくなりますよ!
何か夢中になれるものに没頭したいとか、趣味を持ちたいとか、興味はあるけどどうなんだろう?と思っている人は、クロスステッチをお勧めします。まずは小さな作品からでも挑戦してみてはいかがでしょうか。


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